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テイクヒルズ司法書士事務所
登記申請とする際に権利証がない場合、従来は保証書という書面を作成して申請する制度がありましたが、法改正によりこの保証書制度は廃止されました。
登記を申請するにあたって、登記名義人が登記識別情報を提供できない場合、または登記済証(いわゆる権利証)を提出できない場合には次の3つの方法があります。
事前通知制度とは、登記名義人が登記識別情報を提供できない場合などに、今回の登記申請についての
本人の意思を確認するため
に、法務局から申請人に対して「登記申請がなされたこと」および「自分が確かに登記を申請した旨を申し出る旨」を通知する書面を郵送し、一定期間内に、登記名義人から間違いない旨の申出があったときにはじめて登記の実行をする制度です。
根本にある趣旨は、「
なりすましの防止
」です。
方 法 | 個人の場合:
本人限定受取郵便
等の確実な方法 法人の場合:書留郵便等の方法 |
宛 先 | 登記名義人の 現住所 |
受 付 | 申請の受付時 |
申出期間 | 通知発送の日から
2週間以内
ただし、登記名義人の住所が外国の場合は4週間 |
法務局から送られてくる事前通知書の例は以下になります。
下にある回答欄に署名し、押印して登記所に持参または郵送します。
申出期間が記載されていますので、注意しましょう。
事前通知制度のデメリットは、本人からの間違いない旨の申出がないまで登記手続きが進まないため、通常よりも
時間がかかる
という点が挙げられます。
また、申出期間内に本人からの申出が法務局に届かなかったときは、登記申請自体が却下されるか申請人自ら取り下げることになるので注意が必要になります。
事前通知とともに行われる本人への確認として、
前住所通知
があります。
(不動産登記法第23条2項)
これは@所有権に関する登記申請をする場合で、A登記名義人の住所について変更・更正の登記がされているとき、は原則として、登記記録上の前住所に通知される制度です。
これも趣旨は「なりすまし防止」で、本人になりすまして所有権の登記申請前に事前に自分のところに勝手に住所を変更する登記をして、事前通知の通知先を不当に変えてしまうことへの対策としておこなっています。
ただし、次に挙げる場合にはこの前住所通知は
不要
とされています。
(不動産登記規則第71条2項)